2012年8月24日

本番レポート後編・さよならなんて・・・言えないよ・・・ばかやろおぉぉぉ!!


2部に向けてスタンバイといっても、今年は演奏はしないので、舞台の袖からじっとオケと小川君を見守る。

今年は自分の練習時間が終わったら、すぐに家にかえっていた。共働きなので家内が土日の自宅レッスンの間、僕が子守をするためだ。まさにギリギリの綱渡りだったといっていい。
だから、2部がすごいことになっているのは夏合宿で知った。

客席の雰囲気は最高。思いっきり行ってくれ!!

ペール
朝、フルートとクラの掛け合いが美しい。弦の盛り上がりも圧倒的。のっけからやった!という感じ。ホールの響きが本当にこの曲にあっている。
オーゼ。こういうトレモロで押していく曲は非常に美しく、底なしに奥のある響きに聞こえる。GPも決まった!管弦と比べても遜色ないところか、ざわざわと波立つ感じはトレモロならではの味。
アニトラ。アレンジがいい。メロディが魅力的に聞きやすくなっている。しかしやはりマンドリン中間部が少し前にのめるか。
魔王。個人的には5-6月の狂おしいほどに速いのが好きだったのだが・・・。でも組曲として終曲に破綻なくまとまった感じでそのほうが良かったので○。


ひとつだけ。
この曲に限らないがgestpht(ミュート)の種類が少ない。みんなgestpftの指示があるとかなりきつく右手手刀部分でミュートした音(1種類)を出すが、本来そういうタイトなミュートとnat(通常音)の中間のハーフ・ミュート、そしてハーフミュートとミュートの中間、ハーフミュートとnatの中間と、4つくらいの種類があったほうが良い。うまいギタリストなんかは実に器用に使い分けるし、ひとつのメロディの中で種類を変えていくことでフレーズに抑揚をつけている。

ピッキングの微妙な違いで音色を変えるマンドリンだからこそ、ここは今後時間があればっもっとこだわりたいところ。


さて、火の山
まさにここだけ緊張感が違う!冒頭のsfzとそれに続くフルートソロ、金管のアンサンブルの完成度、曲の風格が違う。そしてこの速さ!速さはパワーである。火山(原発?)という人間が制御できない理不尽な力もかくやあらん。
やっぱり去年の地震のことを考えると、冷静には聴けない。
特に五木の子守唄・・・。いかん胸が締め付けられ泣けそうだ。反則である。やっぱり理屈を超えた力がこの曲にはあると思う。

バトンテクニークに関しては小川君は完全に僕を超えたと思う。なぜならこんな風には僕は絶対振れましえ~ん。

お客さんの拍手もこの曲ばかりはひときわ大きく、また重く聞こえた・・・。

さて、アンコールは小川君の忙しい人のためのジャニーズメドレー。僕は始めてパーカスで参加。たのしいなあ!
譜面をほとんど見ず、好き勝手な楽器を叩いていた。
最後の「勇気」は客席から一糸乱れぬ大きな手拍子が。あれと思って指揮台を見ると、小川君が客席のほうを向いて自ら頭上で手を叩いてノリまくっていた・・・。


小川君も変わったなあ・・・K○A指揮科修了のエリートのはずなんだが。
かの大先生から「・・・そんな指揮、見たこともありません・・・」と怒られても知らんよ。

まあ、小川君ですらそうさせてしまう空気を舞台と客席で作ったということで。今回はある意味アニバーサリー以上の大成功だったと言うことであろう。
たくさんのスタッフ、そして団員のご家族、また悪天候・裏番組にもかかわらずおいでいただいた皆様に感謝・・・

打ち上げではまたちょっと感動することもあったのであるが、また後日。。。